これって間違い?「雨が多いから・・・」ワイン用ブドウ栽培の話18

JUGEMテーマ:地域/ローカル
JUGEMテーマ:グルメ
JUGEMテーマ:日記・一般
 「雨が多いから良いブドウが作れない」

若手の会主催のセミナー(サントリーの村上 安生氏の講義)に出席しその後の反省会でもお話を伺うことができました。山梨大学の佐藤教授と私と村上氏の3人の栽培に関する認識はほぼ共通しています。私の意見と同じ人たちが徐々に繋がってきているようにも感じました。

生育期間中に雨が多いということは、それほど大きな問題ではありません。土壌の構造上の問題を解決し、水はけを良くし病気を防げば良いのです。土壌成分より、保水性、排水性を重視する傾向がありますが、土壌の構造、成分、微生物、肥料濃度と栄養分など全てを考慮せずして土壌の最適化はあり得ません。

栽培の基本的な部分として樹冠管理の指導を主に行っていますが、最も重要なのが土壌管理です。一定の栽培管理の上でより重要度を増すとも言えます。

生命は、非常に複雑な動きをしますので同時並行的に改善しなければ、良い結果を生むことはありません。目的を持って取り組めば、土壌も改善され更には、ワインスタイルに合った栽培を提案することも可能になるでしょう。重要なのは栽培方法も土壌も変えることができるということです。

日照量もほぼ必要十分あるということ、ブドウは光合成の能力が高く曇り日でもある程度活性化しているからです。葉面指数3を維持することの重要性を再確認しました。また、過剰な日照量による光ストレスも考慮すべきです。

日本で栽培する上で雨、光に問題がないとすればどこに問題があるのでしょうか。それは、

「気温の高さに問題がある」ということです。

このブログが良かったと思った人は、ポッチとクリックをお願いします。

にほんブログ村 酒ブログ ワインへ
にほんブログ村

剪定講習会

JUGEMテーマ:日記・一般
JUGEMテーマ:地域/ローカル
 山梨県ワイン酒造組合の若手醸造家・農家研究会主催の「甲州種のX字型長梢剪定講習会」があり、私が講師を務めさせていただきました。

剪定講習会
参加者も当初の予定以上、約30名が集まり熱心にメモを取り続け、また、ビデオも2台撮影していたようです。たった一度の講習会で習得できるほど簡単な技術ではありませんが、苗木から5年計画で講習会を続ければ必ず習得できます。

剪定した樹は、かなりの応用問題でしたので、どれだけの人が理解できたか、ちょっと心配です。これほど面白い栽培技術はありませんので、より簡単な2本主枝による剪定方法を提案したいと考えています。

将来、醸造家やワインブドウ栽培家が、一般の農家対象に「剪定講習会」をして技術を継承してくれることを願っています。

本気で甲州種のワインをここで作りたいと思うなら、この剪定技術を是非、習得すべきだと私は思います。

私の剪定技術の基は、甲府市善光寺のブドウ研究家、故橘田清次氏(元マンズワイン、現敷島醸造の橘田尚孝氏の父)です。また、地元里垣地区の諸先輩方のご指導、果樹園芸会、JAや普及センターの講習会を通じて3年間でほぼ習得しました。直接的には、橘田先生直伝の技術で親父が指導をしてくれました。改めて御礼申し上げます。

私が比較的短時間で習得できたのは、麻雀をイメージしていたからです。
配牌を剪定する樹に見立て、よりよい役(樹形)を目指すために牌(枝)を切ってゆく。出来る限り高い手(理想的な樹形)で上がれるようにする。あまり欲張ると振り込む(徒長、花振い、裂果)ことになります。麻雀、ギャンブル好きなら3年間で習得できます。

ポチッとクリックお願いします。

にほんブログ村 酒ブログ ワインへ
にほんブログ村

これって間違い?続「不定芽は・・・」ワイン用ブドウ栽培の話17

JUGEMテーマ:グルメ
JUGEMテーマ:日記・一般
JUGEMテーマ:地域/ローカル
 続「不定芽は、使わない方が良い。」

質問がありましたので前回の補足説明をします。

自然形とは?整枝剪定の中でカラカサ仕立てに代表される樹型、樹冠を広くとり樹型の自由度が高い。x字型長梢剪定は、自然系長梢剪定に含まれます。
側枝を何年も育てることになるので、不定芽を使うと周辺の側枝との勢力バランスを崩しやすくなるので「不定芽は、使わない方が良い。」ということになります。

特に樹型を重視するx字型長梢剪定では、不定芽を使うと樹形が乱れやすくなります。不定芽という概念が存在するのは、この仕立て方だけなのです。

自然形に対する言葉として、人工系があります。人工系整枝剪定は、しっかりとした樹型、一定の専有面積を持ちます。つまり、棚仕立てでは一文字、H型など短梢剪定で、垣根仕立ての基本的な樹型を有するもの、コルドン、ギヨーなどは人工系整枝剪定に区分されます。樹型を維持するため切り返し剪定をするので不定芽という概念が存在しません。

切り返し剪定とは?側枝の専有面積を一定にする時使う技術です。通常は、先端を伸ばし樹形を拡大するため間引き剪定が主体となります。

x字型長梢剪定が少なくなって、樹型の乱れた自然形長梢剪定がほとんどです。栽培している本人は、x字型長梢剪定だと思い込んでいることが大きな問題です。

参考甲州種の剪定について

ポチッとクリックお願いします。
にほんブログ村 酒ブログ ワインへ
にほんブログ村

これって間違い?「不定芽は・・・」ワイン用ブドウ栽培の話16

JUGEMテーマ:地域/ローカル
JUGEMテーマ:グルメ
JUGEMテーマ:日記・一般
 「不定芽は、使わない方が良い。」

クローン、品種改良に関連して基本的な事柄と言っても、かなりマニアックなお話です。

不定芽とは、一年生の結果母枝以外から出ている芽、枝のことです。2年生以上主幹部などから出てくる枝は、通常の結果枝に比較して直接的に、導管から養分転流するので徒長的に生育する傾向になり、自然形の樹型を乱しやすくなります。不定芽の基のなる芽、潜芽(陰芽)は、花芽分化が進まず房を持ちにくい(空枝)になりやすいこともあり嫌われます。

樹体が健全であれば、潜芽が枝を形成せずに不定花芽になります。
不定花芽
結果枝が存在せずに花芽形成している訳ですから、花芽の形成は、前年の結果枝の貯蔵養分だけでは決定されないということになります。

長梢剪定において不定芽を結果枝に使わないというのが大原則ですが、垣根、短梢剪定栽培では特に問題になりません。自然形を含め大きく樹型を変えるときは、この不定芽を積極的に活用します。

環境適応能力の高い植物の中でも、特にブドウが優れているのは、この不定芽が芽条変異しやすいということです。また、主幹の皮をむき光を当てると潜芽が動きやすくなります。

病虫害、凍害、結果過多などにより樹勢の低下や生命の危機に直面すると潜芽が動き出し自ら樹形を変え更に、DNAレベルの変異を伴い環境に適応するのですから凄いの一言です。

私たちは、こうした生命の神秘を感じる時にこそ「ブドウをリスペクトする」のです。

にほんブログ村 酒ブログ ワインへ
にほんブログ村
ポッチとクリックお願いします。

これって間違い?「品種改良・・・」ワイン用ブドウ栽培の話15

JUGEMテーマ:日記・一般
JUGEMテーマ:地域/ローカル
JUGEMテーマ:グルメ
 
「品種改良して良いワインをつくる」

前回に続き品種改良について話します。
より良いブドウを見つけるために、積極的な品種改良、やや消極的なクローン選抜という位置付けになります。

これって間違い?ワイン用ブドウ栽培の話 5でも触れていますが、栽培技術の研究が疎かになることが問題です。作柄を天候により左右されるということを大前提にして、拙い栽培技術を正当化すると育種以外に残された道はなくなります。育種を全面的に否定しているわけではありませんが、栽培時術が優先されることは間違いありません。

明治時代、栽培技術研究のごく初期の段階で一民間人の独断で「育種ありき」となった事で「品種改良しないとよいブドウを育てられない。」と刷り込まれたことが現在まで影響しています。

正しい栽培技術からでは導き出せない答えが、最初から存在していたということになります。

外国での栽培技術をそのまま導入することの愚かさは、すでに指摘しましたがその応用や過去の失敗を検証することから栽培研究に取り組んできました。

一定の栽培技術の上でクローン選抜、品種改良するという基本を忘れてはいけません。

先人が早く結論を出しすぎたために私たちが一から栽培を研究する道が残されたことは、ある意味幸せなことだと思います。

こうした状況の中でブドウを観察すると健全性を見極める眼が違ってきます。樹勢が強すぎるメタボなブドウからクローン選抜しようとは思いませんが、健全な樹を見てクローンが違うと信じてしまいます。観察の眼を育てる最大の弊害がここにあります。

ポチッとクリックありがとうございます。
にほんブログ村 酒ブログ ワインへ
にほんブログ村


calendar

S M T W T F S
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< March 2010 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

  • これって間違い?「雨が多いから・・・」ワイン用ブドウ栽培の話18
    ぶーた
  • これって間違い?「雨が多いから・・・」ワイン用ブドウ栽培の話18
    あんちー
  • 剪定講習会
    ぶーた
  • 剪定講習会
    小太郎
  • これって間違い?ワイン用ブドウ栽培の話7
    ぶーた
  • マスカット・ベリーAの垣根栽培
    ぶーた
  • マスカット・ベリーAの垣根栽培
    あおしま
  • これって間違い?ワイン用ブドウ栽培の話 5
    ぶーた
  • これって間違い?ワイン用ブドウ栽培の話 5
    ベニパパ
  • これって間違い?ワイン用ブドウ栽培の話 5
    ぶーた

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM